2024-07-16 07:55
最近、渋谷の来街者のタイプが激変してしまった。コロナ禍後に白人観光客が激増して、日本人も遠方から来た若年層に変わった。大規模再開発が原因に違いない。新築のガラスのビルは今の流行りだから、50年後にまた建て替えたくなるだろう。大規模再開発は文化を醸成しないし、そこに暮らす人や滞在する人の第六感を益々鈍らせるに違いない。人類は何千年も前から言葉を発達させてきたが、言葉で意思疎通を図るだけでは第六感を衰えさせる。縄文の昔は言葉が未発達だったというよりも言葉が必要なかったという説がある。言葉は神事や祭ごとの時に使っていただけで普段は会話無しで意思疎通ができていた上に、動物や虫や植物との対話もできたというのだ。言葉の発達と共にその能力が衰えたという。人口爆発で人口密度が極限まできた現在、緑で覆われ、その森に虫や小動物も暮らす都市を出現させないと、第六感は取り戻せない。三島由紀夫は言った。日本人はいずれ豚になるだろう。その通り大衆は家畜化した。大宅壮一の一億総白痴化もその通りとなった。人工的な強い刺激を遠ざけて、経済的な生産性で片付けることをやめない限り、元に戻れないかもしれないのだ。