2024-07-20 08:20
自分の親が亡くなったのにどうしてそんな笑ってられるのだろうと私は怒りが込み上げたが伯母達の向かい側の祖父の顔の近くに座り黙っておでこを触った。まだ温かい。
向かいでは相変わらずキャッキャ笑いながら伯母達は話してるが私は祖父の顔をただ眺めていた。
30分ほど経っただろうか。仕事から駆けつけた父が部屋に入った瞬間にそれまで堪えていた感情が爆発した。
『じーちゃん死んだーー!』と泣きながら私は父にしがみついた。
一瞬間が空いて
『え?じーちゃん死んでんの?』
見事なハモリで伯母達が言う。
『死んでるの?本当に?』
伯母達は祖父の危篤の知らせを受け駆けつけた時には既に亡くなってたがそれを知らずにいたらしい。
『え?だってまだこんなに温かいよ』言いながら体や顔をペタペタ触る。
『ねぇホラおでこ触ってみて』
おでこと言うより綺麗に禿げ上がった頭を触られまくり祖父が生きていたら怒鳴っただろう。
脈をとるなら分かるが何故か顔と頭を触りまくる伯母達。
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