2才くらいの可愛らしい男の子が、池へ注ぐ水の流れを夢中で見ている。落ちないように、お母さんがその子のトレーナーの裾をぎゅっと握って。「大変ですね」の眼差しを送ると、あきらめたような笑みを浮かべつつ、子どもの動きを追っている。 彼女は紺色のジーンズに生成りのガンジーセーターを着ている。それがとてもよく似合っていた。ガンジーセーターはタフなので、すぐに毛玉ができるわけでもなく、編み地の経年変化がゆっくりしている。編む時は糸が少し硬めだけど、だからこそ、気兼ねなく着続けられるのが良い。撚りが甘いと軽く仕上がるけど、モケモケして、すぐに古びた感じになってしまう。糸の良さは一長一短。どれを取るかということですかね。今の彼女にはぴったりのセーターだと思うけど。