2024-12-22 05:31
この絵を見た瞬間に金縛りにあった
ように眺め続けていた。まるで恋の
ように。
パルミジャニーノの「凸面鏡の自画
像」という作品。彼は、イタリアの
マニエリスム期の芸術家。ラファエ
ロの影響を受けたようだ。絵はわた
しの部屋に飾られるようになった。
21歳の頃描かれたから、幼さが残
っている。凸面鏡はファン・アイク
も使っているが、遠近が歪んでいる
ので、不思議な感覚に囚われてしま
う。
彼が水晶球の向こうから覗きこんで
いるようにも見えるからか。あちら
の世界のなかに入り込みたくなるか
らか。
想像力を刺激してくれ、美しく魅せ
られる。それが時を超え、輝き続け
る傑作である証拠だろう。
わたしが愛する作品の一枚。