2024-12-03 07:29
沼尻竜典作曲の《竹取物語》を観ました。
オペラと言うことになっているけれど、歌の間をセリフでつなぐので、ミュージカルやオペレッタの様式になりますね。
驚いたのは、歌の時は左右に日本語の字幕が出て、歌を含めセリフの時も、常に英語の字幕が天井近くに映し出されていることでした。なるほどねぇ、感心してしまいました。
でも、主役の砂川さんを始め、琵琶湖アンサンブルを中心とする歌唱は明瞭で、字幕がなくても、充分楽しめましたよ。
平易な曲想で作られているとの事でしたが、実際はかなりバラエティーに富む曲想です。始まりこそ和風でしたが、5人の求婚者の音楽など、ワルツありロックンロールありで、同じ時代を、生きたものとして共感を覚えずにはいられません。
特筆すべきは、オーケストレーションが秀逸なことです。
その昔、沼尻さん指揮で沼尻さんが編曲した校歌を演奏したことがあります。その時も感心したのですが、昔からそのセンスは優れた方でしたね。
男声ソリストが7人以上必要なので、そう簡単に再演はできないようですが、少しでも演奏する機会がまたあるといいなと思いつつ、会場を後にしたのでした。