2024-12-13 13:18
2年半ほど前に父が癌で亡くなった。ちょうど無職だったわたしは、父がもう長くないだろうとなってからの2ヶ月間、娘を旦那さんに託して実家のある島と福岡を行き来していた。
今思い返しても父は、一度も泣き言やこうしておけば良かったなどというようなことを言わず、側に行くと少し色素の薄い茶色い綺麗な目をわたしに向けてにっこり笑った。
だんだん固形物が喉を通らなくなり、スポーツドリンクすら飲めなくなって、小さく砕いた氷を唇の傍から滑り込ませるだけになった。
もう飲めないけれど、淹れたてのコーヒーの香りを嗅がせると喜び、とにかくわたしたちがしてあげられることひとつひとつに「最高!あーいいね」と喜んだ。
母と2人で最期まで看取ることができたから、もちろん厳しい時間もあったけど、、思い出すのはいつもわたしを見つめてくれた父の笑顔だ。
どう生きてどう死ぬかみたいなことを、あれからぼんやりと考えるようになった。
わたしもお父さんみたいに生きたいなと思うよ。
父がいない3回目のお正月。またみんなでたくさん父の思い出話しをしよう。