2024-12-30 23:02
東京で久しぶりに映画を見た。2020年前後に南米チリで起きた民衆の蜂起を記録したドキュメンタリーだ。地球の裏側でこんなことが起きていたとは知らなかった。
グスマン監督は80歳、ピノチェト政権下の民衆弾圧を扱った「光のノスタルジア」「真珠のボタン」という作品は以前見ていて打ちのめされた。今回はそれとは異なり、希望を感じさせる作品だというので見た。
地下鉄の値上げをきっかけに、生活苦をかかえる多くの国民が立ち上がる。リーダーがいるわけでもない、女性中心の運動で、参加した人たちのインタビューがいい。1990年に民政移管するまでの長年の政治的抑圧で、チリでは「政治の話はしない」空気が蔓延していたのが、ここにきて民衆の集団的覚醒が起きた。そこには、民政移管後にエリート支配が進んでいた政党政治への反発があったという。運動はやがて、36歳の民主派大統領の誕生につながる。
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