2025-01-04 21:53
しかしながら、天気が悪くなりそうだったり、お腹が空いてきたりと、何かしら不都合が見込まれる状況では、NNNの本領が発揮されます。例えば、雨雲が近づいている夜は、彼らはさりげなく人間の足元にすり寄り、その人間を「次なる下僕候補」として観察するのです。そして一旦「こいつならば、ちゃんと屋根の下に招いてくれるに違いない」と判断されるや否や、愛らしい鳴き声や優雅な毛づくろいを披露してみせます。そうすることで、下僕(人間)の方が「もう放っておけない」「かわいいから仕方ない」と思わず一歩引いてしまい、結果的に彼らが優位に立てるというわけです。
NNNに所属する猫たちは、定期的に開かれる路地裏の会合で、新しい下僕探しのコツや、空腹を満たすための狩りのタイミングなどをこまめに共有しているといいます。彼らにとっては、やはり一番の関心事は自分たちの安全とお腹を満たすこと。だからこそ、天候や空腹といった“不測の事態”が起こりそうなときほど、人間を自分たちの都合のいいように動かすため、ありとあらゆるあまえ技や視線攻撃を駆使してくるのです。