【写真文化についての独り言・1】 数十年前、高性能かつ高額なオーディオ製品を部屋にそろえて高音質で音楽を聴くという文化があり、ヘッドホンやイヤホンで音楽を鑑賞することは愚か者の行為とバカにされていた。昭和50年代にSONYのウォークマンが発売された後も、高性能なスピーカーから音楽を聴くことが正統なオーディオ文化だと言われ続けていた。 あれから数十年の時を経て、世代交代もして、そのような文化はほぼ絶滅しているように見える。 高性能かつ高額なオーディオ製品を買いそろえることが多くの男たちのステイタスであった時代、そんな時代があったなぁ、とノスタルジーを感じている。 そして高性能かつ高額なカメラ機材で撮影して、さらに高品質なプリントにして残すべきだ、という高尚な写真文化も、きっと将来的には本当に一部の限られた人々だけに継承されるんだろうなぁ、と感じている今日この頃。 それが良いか？悪いか？ではなく、そのように変化するだろうなぁという私の直感です。 現状すでにリビングの大画面モニターにて写真鑑賞する方が、大きくプリントするよりも安価で便利で親しみやすくなっている。