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2025-02-12 11:46
おしゃれとは何か――美容師見習い時代 元々おしゃれな人やおしゃれに興味がある人が美容師になる場合が多いだろうが私は逆だった。 見習いの頃、手取りは10万円以下。服を新品で買う余裕はなく、休日には古着屋を巡り、ギリギリ着られる服を探していた。値段がすべて。デザインやブランドではなく、まずは「着られるかどうか」が基準だった。 2010年頃、ちょうど古着が流行していたのは幸運だった。多少ボロボロでも、それが「味」になる時代。おかげで見窄らしいとは思われずに済んだ。 一般に「美容師=おしゃれな職業」とされる。確かに、系統は違えど、洗練された人が多い。だが、当時の私はファッションに興味がなかった。好きな服を選ぶのではなく、限られた予算の中で「お客様の前に立てるレベルの服をどう着こなすか」が最優先。 不思議なことに、そんな状況が逆にファッションセンスを磨くことになった。選択肢が少ないからこそ、どう見せるかを工夫する。色の組み合わせやシルエットのバランスを考え、なんとか「おしゃれに見える形」を作る。その結果、いつの間にか「おしゃれですね」と言われるようになっていた。
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アキラ/1年後に辞める美容師
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アキラ/1年後に辞める美容師
akira_s2025
美容師の世界に入る前、田舎で過ごしていた自分からすれば、まさに衝撃だった。 しかし、スタイリストになり、ある程度の収入を得た今、服に対する価値観は大きく変わった。選ぶのはほとんどユニクロ。流行もデザインも気にせず、シンプルで機能的なものを選ぶ。服屋を巡ることもなくなった。 結局、私はファッションに興味があったわけではない。ただ、「見られる立場」として、必要に迫られたからこそ身についたものだったのだろう。今となっては、ファッションとは何か、おしゃれとは何なのか、改めて考えさせられる。