「着る」ということを考えています。 きものを着るときの感覚は「目覚め」である。 丹田に紐を結び、腰を起こし 背に感覚を集中させ正中線をまっすぐにする。 着付はひとつの「着る手法」だけど これを瞑想のような儀式ととらえると きものを着ることの豊かさが ひとつもふたつも深まると感じている。 …そんなことばかり言ってると 小難しそうで誰も着てくれませんから 「きものは日本の素敵なファッションです」 と、明るく楽しいところを謳っています。 きものはマニア専用のものではないんですから。 着物ワンピースみたいに 数分で着られる商品も良い面がありますが だからこそ昔ながらの着付の ひとつひとつ紐を結ぶと得られる緻密さ フィット感からくる心地よさも経験してほしい。 「日常の中にある儀式」として着付する その恩恵にあずかっているのは、なにより私自身なので、それも見せていきたいなぁと今年に入って再び考えています。