2025-01-27 08:15
高校生の時、大学のない(小さな女子短大が一つだけ、現在は御多分に洩れずそれが共学の四年制大学になっているらしい)地方都市に住んでいた。街の中心部、市内では最大の書店を見てたら、「中高ドイツ語入門」とかいうハードカバーの本が2冊置いてあった。価格は1冊3000円、今の感覚では1万円近い、比較的高価な専門書である。
当時の私はドイツ語が少し分かったし(共通一次で半分取れる程度の実力)、中高ドイツ語が中世高地ドイツ語すなわち現在のドイツ語の古文に相当するものであることも知っていた。
それにしてもこんな大学もない田舎町の本屋に、普通の独文科の学生でも必要ないような専門書がどうして2冊も置いてあるのだろうと不思議に思っていたのだが、ある日気付いた。
仕入れ担当者が中高ドイツ語の意味を知らず、中学・高校生のための簡単なドイツ語入門書だと勘違いしたに違いない🤣