佐伯祐三の自画像「立てる自画像」の良さはずっと注視してきた。 でも解ってきた気がする、という気持ちになったのは割と最近。 フォービズムがどうこう、というより人間が自身と真剣に対峙したのだ、ということ。 そして、佐伯の作品を購入し続けた山本發次郎（画像2枚目）の 「収集もまた創作なり」 という文言。 作家も、目の効いたコレクターに買われ続けなければ芽は出ないのだろう。 佐伯はおそらく山本に作品を買われなければ、世に存在すら示されなかったと思う。 山本發次郎氏のコレクションは後に大阪、中之島美術館の創設にも大きく関係しているから、コレクターの購入する行為は単純な物欲や投機の対象を超えて、文化を後世に伝達する意義すらもある。 #佐伯祐三 #山本發次郎