母は小さなスナックを営んでおりまして 若い人からお年寄りまで来てくださいます。 一見さんでも歓迎。 ある日、60歳くらいの男性が30歳前後の男性と隣り合いました。 若い方の男性は音楽をやっているそうで、それを知った年配の方は 頑張れよ、いつか大きな箱を埋められるようになるといいな、と励ましつつ、自分語りを始めます、 若い人はおとなしく話を聴き続けて、満足した年配者は、若者頑張れよと声をかけて帰りました。 いつか大きな箱を埋められるように頑張れよ、か…… 彼は、つい先日日本武道館を埋めるコンサートをした、バンドのボーカルだったのです。 見知らぬ人と隣り合い自分語りをして自分を大きく見せる、これは恥ずかしい。 歳を重ねるほどに「聴く」ほうに意識を持ちたい。 そんな風に思うエピソードでした。