2025-02-01 04:58
宮脇綾子の芸術展に行ってきた。
時を経ても圧巻だった。
この方の作品との出会いは少々思い出深い。
大学卒業の年、就職活動しない私を心配した父が、知り合いの建築事務所が人探してるから口聞く?と持ちかけてきたのが、彼女の息子さんの事務所だった。
結局別の所に就職が決まったので
まるっきり関わりはなかったのだけれど、
ちょうどその頃
その人のお母さんが展示会をやっているからと高島屋に連れて行かれた。
そこに並んだ作品達は衝撃的だった。
布を切って貼る
ある意味制限のある作業の中に
物を活かす為の
観察と適切で最大限のデフォルメがある
まるきり違う色や模様なのに
見まごうことなくねぎや魚だと分かる。
素敵だった。
いかに単純な線で物を作るかと言う考え方はこの人にもらった。
その後何回か引っ越したけれど
うちのトイレにはずっと
その時に買った小さなねぎの染布が貼ってある。
毎日足を運び一定時間を過ごす場所で
変わらず癒しと考え事をくれる。
余談だけれど、絵を描く様になって
時々絵の片隅に入れている「ま」と言う落款もどきは、彼女の「あ」と言う字を真似っこしている。
憧れと目標を込めて。