トイレ中の彼からはなかなか返事はない。 もう、私は耐えきれずに1人で行こうと思った。 こんな人のイカれた感覚に私の当たり前が振り回されてたまるものかと思った。 不安でたまらないであろう義母を1人にできない。一緒に住んでるのに、そんな不安をさせたくない、そう思った。 行こうよと声をかけてから30分ほど経って、私も準備が終わったタイミングで、彼がようやくトイレから出てきた。 ようやく父親が搬送された病院に行く気になったらしい。 あーあ、今更か、理解できん。 彼の準備を待って、すぐに2人で車に乗り込んだ。 すると、家の駐車場を出たのはいいが、病院とは真逆の方向へ。 え、なぜそっち？？ 搬送先は義母から彼にも連絡があったのを確認したのに。 私がちょっとパニック。 私が指摘すると彼は、病院はどこにあるの？って。 1時間もトイレにこもって、彼が自分の父親の搬送先の病院のことすら調べてないことに、私は再び衝撃を受けた。 この時点で緊急搬送の話を聞いてから4時間半も経過してたというのに。 ダブル不倫中の高崎の元カノに報告でもしてたんだろうか。 そんなことしても、父親の状態変わらないのに。