2025-02-06 03:07
経験則を重視する人が科学を「机上の空論」とみなすのは、認知バイアスや科学の特性が関係している
1. 確証バイアスと直感の優位性
人は自らの経験を信頼し、それを裏付ける情報を重視する傾向がある(確証バイアス)
科学的に「罰は逆効果」と示されても、「自分の犬は叱ってうまくいった」と考え、科学を否定する
2. 具体的な経験と抽象的なデータ
科学は統計的な傾向を示すため、個別の事例を説明しきれない
「研究ではAが効果的」と言われても、「Bでうまくいった人もいる」と経験を優先するのはこのため
3. 科学の可変性への誤解
科学は新しい発見により進化しますが、この変化を「不確か」と誤解しがち
「昔は◯◯が健康に良いと言われたのに、今は違う。だから科学は信用できない」と考えるのは典型例
4. 相関関係と因果関係の混同
科学は「因果関係」を検証しますが、経験則は「相関関係」に基づく
「雨の日に膝が痛む → 雨が膝痛を引き起こす」と結論づけるのは、因果関係の誤認です