小学校中高学年のとき、私に意地悪してくる男の子がいた。 はじめは軽いちょっかいから始まり、わざと水かけてきたり、学校の校庭のドアのところにいて私だけ中に入らせないようにしたり、だんだんエスカレートしていった。 今から思えばかわいいことなのかもしれない。 でも、当時は本気で嫌だった。 「やめて」「いやだ」って強めに言ってもやめてくれなかった。 「やめてあげな」って言ってくれる子がいたけど、チャイムがなったら教室に戻るから、男の子と私の攻防になる。 それが毎日毎日続く。学年が変わっても。 ある日、とうとう堪忍袋の緒が切れて手を出してしまった。 もちろん私が悪い。手を出したのだから。 今でも、たまに、思い出す。