この作品を見た人たちに誤解してほしくないのですが、現状、アンチサイエンスの人々は、この作品で地動説を唱えた人々のように真理を追い求める“側”ではありません。 アンチサイエンスの方々は「西洋医学」という括りで話すと反発するかもしれませんが、現代医療の中心である西洋医学の道を歩んだ歴史上の人々もまた、異端のような扱いを受けてきました。 例えば、「解剖」という倫理的課題と向き合わざるをえない学問を紡いできています。そして、彼らはそんな中でも知識や技術、データを蓄積し、分析を繰り返しながら真理を求め、その時点で最も真理に近いと考えられる仮説を“一般的な定説”として位置づけてきました。 なぜか？ もちろん、人の命を救うためです。しかし、そんな尊い仮説を簡単に否定するアンチサイエンスの人々が一定数存在しています。 異論を否定するわけではありません。ただ、その仮説を否定するなら、相応のデータを示すことは当然のマナーだろう…という話です。 それが、これまで真理を追い求めてきた人々の努力に対する最低限の敬意であり、あなたの考える真理を私たちが知るためにも、データ提示はとても重要な過程です。