2025-02-26 12:16
【高額療養費制度の上限引き上げは何が問題なのか?】
日本の健康保険制度では、病院の窓口で支払う医療費は原則3割負担。医療費が100万円かかった場合、窓口での自己負担額は30万円になります。
しかし、高額療養費制度によって年収に応じた月ごとの自己負担額には上限が設けられているので、それを超えた分は後から健康保険でカバーされます。
例えば、現在の制度では、
•年収300万円の場合:上限は 57,600円
→ 超過分243,300円 が健康保険から戻る
•年収600万円の場合:
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
= 80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%
= 80,100円+7,330円= 87,430円
→ 超過分212,570円 が健康保険から戻る
しかし2年後 には、年収の区分が現在の5段階から13段階に細分化され、上限額が引き上げられる予定です。
•年収300万円の上限 → 79,200円
•年収600万円の上限 → 113,400円
この改定によって自己負担額が増加し、患者の経済的負担が大きくなる可能性があります。