（続き） A子は出てきてくれなかったけれど、お母さんは喜んでくれた。 何かできることがあったら言ってほしいってお母さんに伝えてもらった。 結局A子から連絡はなかったけれど、A子が卒業式に来て、一緒に卒業できたことが嬉しかった。 クラスのみんなも嬉しそうだった。 それから数年経って20代の時、同窓会があった。 なんとA子も参加していた。 二次会、三次会って続いて、数名で朝まで遊んだ。 A子も最後までいた。 その時、A子がこっそり私に言った。 「あの時家に尋ねてくれて嬉しかった。だから卒業式に行けた。」 私はすっかり忘れていたことだったけど、A子の言葉が嬉しかった。