2025-03-11 07:25
3月11日
「今日はこれで解散にします。また明日よろしくお願いします!」
当時、仙台市近郊某所へ発掘調査の主任として単身赴任しておりました。
小雪が舞ってきたので現場での作業は早めに切り上げて詰所前の広場で終礼を行っている最中のことでした。
立っていられないほどの揺れでへたり込んでいたら電柱が倒れ火花が散り地面はひび割れめくり上がり……
「皆さん、くれぐれもお気をつけてお帰りください。明日以降の調査は一先ず中止にします。」
自身は内陸に借りてもらっていたアパートの一室にどうにか辿り着いたのですが、道中は惨憺たるありさまでした。アパートの扉はなかなか開かず、やっと開いたもののしっかり閉まりません。室内はしっちゃかめっちゃかでした。電気も水道もガスもダメ。布団を持ち出して車に戻りエンジンをかけ暖房をつけTVを……
"頭の中が真っ白になる"とはおそらくあんな状態なのでしょう。
車中で一泊した後、避難所を探して数日は過ごさせていただきました。
車の燃料は半分程。太平洋側の道路は全面通行止。山形・新潟経由で関東の自宅へ。
三毛猫姉妹と妻に再会できた時は泣き崩れてしまいました。