2025-03-14 09:33
『McCartney II』(1980) 解説
ポール・マッカートニーがほぼ全ての楽器を自ら演奏し、自宅スタジオで録音したソロアルバム。シンセサイザーやエレクトロニクスを駆使し、実験的なサウンドが特徴。前作『McCartney』(1970)と同じく、バンド活動の転機で生まれた作品であり、本作はウイングスの活動停止後に制作された。
シングル「Coming Up」は独特なファルセットボーカルとファンキーなリズムで話題に。ライブ版が全米1位を獲得し、ジョン・レノンが復帰を考えるきっかけになったとも言われる。「Temporary Secretary」はミニマルな電子音がクセになるカルト的人気曲。他にも「Waterfalls」などメロディアスなバラードも収録され、ポールの多彩さが際立つ。
当時は賛否両論だったが、今では80年代の先駆的アルバムとして再評価されている。