2025-01-17 05:18
阪神淡路大震災から30年
震災から一週間も経っていないある日。
当時は町中が停電のまま。
当然仕事なんて真っ暗ではできないので、日が落ちると終了。なんて牧歌的。
で、家に帰ろうと歩いているとしていると近所のマンションの前に人だかりができている。
「なんかあったんですか?」と群衆の一人に声をかけると、マンションの一室を指差して、
「あれ火事ちゃうか⁉︎」
みると確かに真っ暗な中でその部屋の中に炎がゆらめいている。
誰かが「おーい!大丈夫ですか⁉︎」と叫ぶ。
次々に声をかけてみたけど反応は無し。
「よし、行くで!」
誰かの音頭で男たちがどやどやと階段を駆け上がる。消防はいつも出払っているのであてにはできない。
ドンドンドン!
ドアを叩くけどやはり返事はない。
どうする?ドアを破るにしても素手じゃ無理やで。
ワイワイ言い合ってたらドアがガチャっと開いた。
「はい、なにか?」
と呑気そうにおばちゃんが出てきた。
いや、あの。火事では??大丈夫ですか?(続く)