似て非なるもの 24年前始めて個人輸入したヴィンテージパテック96。結果は....程度悪く負けだった。今と違って海外送金は銀行迄行って電信だし、通販の返品補償なんてなかった。そんな感じで割と痛い目にあってきた。 とは言え、ブレゲ数字にペアハンドは欲しかった組合せだったし、このref.96には感心する点があった。 今でもニヤッてしまうのは、 たおやかなドーム風防越しの文字盤の見え方。 よくあるレンズの様なドーム風防や、ベゼル際からモリッと立ち上がった不格好な風防とは違い、ガラスの縁近辺でも全く歪み無く文字盤が見える。 70年以上前のものだし、 ガラス厚を均一に研磨成型されたのだろう。 文字盤があたかもベゼルと同レベルの様に見えて、3枚目の写真の現代的96とはまるで違う魅力がある。 程度がイマイチだったのを幸いに、水だけ気をつけ、ペルロンストラップで夏も普通に使った。装着すればしっくりき過ぎて老体を酷使してしまったのだけどトラブルは一度もなかった。 久々にタイムグラファーに載せたら、フリ角250度、ビートエラー0.2ms，日差6秒と機械は今も大変優秀である。