一見すると、そんなバカな、と思うかもしれませんが、実際これはかなり的を射ていると思います。 10年以上前の調査ということを考慮しても、実感としてはこれより悪い状況になっているような気がします。 もちろん自分も例外ではなく、日本語を読めない人は「日本語を読めていないことを知らない」のです。 認識ができない。これはもはや現代病とも言えます。 真実を知ること、それはユング心理学一つの柱でもあります。 フロイトは隠された心理を暴くことが大切だと考えましたが、ユングは隠された真実を知ることと考えました。 隠されたことを知ることと真実を知ることとは微妙に違います。フロイトの隠された心理は現実の事実で、ユングのそれは実存的な真実です。 自己認識ができない、橘玲さんの言葉を借りれば「バカは自分がバカであることに気づいていない」ということだと思います。 そこに「知らないことを知らない」という二重の呪いがかかっている。 来週は「無知の無知」についてもう少し書きたいと思います。