2025-03-09 00:16
俳句は短い。しかし、いざ自分で詠んでみようとすれば(当たり前だが)簡単ではない。いったい何を詠めばいいのか?そこで止まってしまうのだ。だけれど。別に、自分が感じたことを詠むのでなくてもよいのだ。五七五という形式があることで、そこに淡々と言葉を収めていくことで、自然と句が生まれる、ということもあるのだ。無我・無心の境地で、器と向き合い、花を活けるように言葉を収めていったところに、自分が思いもしなかったーーー自分だけでなく、誰しもが「こんな世界見たことがない」と感じるようなーーー句が立ち上がることもあるのだ。そして何より大切なことに、「作れなければ無理して作らなくてもよい」ということだ。何も心に感受できず、何も心に浮かばない時期もある。でも、器に無心で向き合い続けていく中で、ある日何かがふっと心に浮かぶ時がやってくるはずだ。